昨今、どの育児書を読んでも、子どもは(叱るより)「褒めて育てよ」・・・と言います

テストで良い成績を取ったら「キミは賢いね!」

球技で鮮やかなゴールを決めたら「キミは運動神経抜群だ!」

上手な絵を書いたら「キミは芸術の才能がある!」

・・・とい具合に能力や成果をひたすら褒めましょう!

そうすると子どもは自信をつけてゆき、幸せな人間に育ちます! ・・・というものです

ところが、このような褒め方には実は大きな問題があることが最近の研究で分かってきました

90年代終わりにコロンビア大学で行われた大規模な実験と追跡調査(*)によると、このように「能力」を褒められて育った子どもは、極度に失敗を恐れるようになる・・・という傾向が明らかになりました。自分の能力に自信を持つ一方で、成功しないことが「カッコ悪い・・・」と考えてしまい、難しい課題への挑戦を避けてしまう・・・というのです

その結果「自分は能力がある」というプライドばかり高く、困難に挑戦せずいつも安易な道を選び、結果にばかりとらわれ、果てはウソで体裁を取り繕うような人間になってしまう・・・というのです(怖いですね~)。神童が大成しない(二十歳過ぎれば・・・)ことは古くから言われていますが、それを裏付ける結果です。こんなことならヘタに褒めたりしない方がマシですね

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では褒めることはすべて良くないのか?と言うと、決してそうではありません

ポイントは「能力」を褒めるのでなく、「努力」を褒めることです

努力を褒められた子どもは、結果がどうなろうとも失敗を恐れずにやってみよう、という気になります。たとえ失敗してもそれは「努力不足」なのであり、自分には能力がない・・・という無力感を避けることができます。そうして頑張り続けることで、結果的に大きな成果と自信を得ることにつながります

スターラボの授業でも、要領良く課題を達成することより、難しい課題に立ち向かうこと、集中して取り組む姿勢を大いに評価するようにしています。ガンガン挑戦して、時には大失敗すること。その経験の積み重ねの方が、知性やら能力などより何倍も価値があるのです

* C.M.Mueller and C.S.Dweck (1998)