知能研究における最新の有力理論はハワード・ガードナーの「複数知能説」です。これは知能というの異なるパーツ(言語・音楽・論理数学・空間・運動・内面・人間関係・・・)の集合体であり、それぞれの能力は互いにほぼ独立した形で存在し発達するというもの。つまり「人によって得意な能力分野も異なれば、その能力が伸びる時期もまた全く異なる」ということです。この理論は脳科学の分野からも裏付けられつつあります。

これが真実とすると、”IQ”のように知能をひとつの数字で表わすことはもちろん、ピアジェのように年齢別で一律に発達を線切りすることにも無理が出てきます。これらの知見や近年の「学校崩壊」を受けて、近年アメリカを中心とする一部の先進的学校では一律カリキュラムを廃止し、各自の興味に合わせてひとつのテーマを多角的に掘り下げるスタイルの教育が増えているようです。単に知識を広く浅く受動的に学ぶだけでなく、もっと主体的に「情報を分析・加工する方法」、つまり「学び方を学ぶ」という訳です。

今や携帯から「ググる(*)」だけで、いつでもどこでも巨大データベースにアクセス出来る時代です。これから知識そのものの価値はほとんどなくなり、それを「どう分析・加工して使いこなすか」が問われる時代であることは間違いありません。「知っている」ことより「やる」こと。そして何よりも「やってやろう!」という意欲を育てるのが何よりも大切なことと思います。(月刊BigSmile 05/2月号掲載記事)